相席スタートコピー「フレンチ」
※このネタは「相席スタートの作りそうなネタ」をコンセプトに書いたネタです。
山添「お隣よろしいですか。」
ケイ「どうぞ。」
山添「相席スタートです。」
2「よろしくお願いします。」
山添「こちらが山添で。」
ケイ「どうも、ちょうどいいブスです。」
山添「どんな紹介や。ケイさんです。よろしくお願いします。」
ケイ「ねえ私ってフランス料理で例えるとソルベだと思わない?」
山添「ん?」
ケイ「聞こえなかった?」
山添「いや聞こえはしまいたけど。えっちょっともう一回言ってもらえます?」
ケイ「だから、私って、フランス料理で例えるとソルベだと思わない?」
山添「ソルベ?いやまずフランス料理のコースがよくわかってないんでなんとも言えないんですけど、いや、ソルベってあの、ジェラートみたいなやつですよね?」
ケイ「そうだけど?」
山添「いやいやいや。どこに自信があってそんなこと言えるんですか。」
ケイ「えっじゃあさ。私今からフランス料理の各コース料理の特徴を挙げていくからさ、一番私っぽいのがどれだか考えながら聞いてよ。」
山添「いやそもそもなんでフランス料理に例えようと思ったんすか。まあいいですけど。」
ケイ「まずオードブル。」
山添「ああ、なんか聞いたことがある。」
ケイ「オードブルの役割は、後の料理に興味を持たせること。」
山添「ああ、なるほど。いわゆる引き立て役ってやつですね。ん?待ってくださいよ。それってよく考えたらケイさんにぴったりじゃないですか?」
ケイ「はあ?どこをどう考えたらそうなるのよ。」
山添「だって周りにいる可愛い女の子を引き立ててるじゃないですか。」
ケイ「そりゃあそうだけどね?順番を考えて見なさいよ。順番を。」
山添「コース料理の一番最初ですよね。」
ケイ「合コンで一番最初に私が登場したらどう思う?」
山添「それは…。」
ケイ「うわっ微妙なやつきちゃったよ。これは他の子にも期待が持てないなって思うでしょ?」
山添「どういう気持ちで言ってるんすかそれ。いやでもまあそうですね。そう言われてみればオードブルっぽくない気もしてきましたよ。」
ケイ「オードブルなんて最初にちやほやされるだけの役は顔だけの女にでも任せておけばいいのよ。」
山添「いやそれ自分が顔が良くて初めて言えるセリフですからね?わかってます?うーん…まあいいや。次行きましょ。次。」
ケイ「次に出てくるのがポワソン。」
山添「ポワソン?ちょっとよくわからないですね。なんなんですかそれ。」
ケイ「いわゆる魚料理。」
山添「なるほど。ちょっと控えめでおしとやかなイメージがありますね。ケイさん見た目じゃそんなに肉食っぽくないしポワソンでもいいんじゃないですか?」
ケイ「ダメよポワソンなんて。」
山添「なんでなんです?」
ケイ「だってポワソンって、フィッシュスプーンで食べられるのよ?」
山添「魚料理食べる用のスプーンですよね。それのどこが問題なんですか?」
ケイ「つまり、ポワソンって食べられるべくして食べられてるんだよ?」
山添「それ言っちゃ料理なんてみんな食べられるべくして食べられてるでしょ。」
ケイ「最初から食べられるつもりできてる女なんてろくな女じゃないでしょ。」
山添「ああもう分かりましたよ。ポワソンは嫌なんですね、はいはい。次、次いってください。」
ケイ「次が、ソルベ。」
山添「ああ最初に言ってたやつですね。それのどこがケイさんっぽいっていうんです?」
ケイ「ソルベの役割はお口直し。」
山添「お口直しっていや、ケイさんはお口直しというよりか…。」
ケイ「考えてみてみ?顔だけの女を散々ちやほやして、その後見た目はおしとやかそうな女に癒されそうと思って話してみたら、意外と重くてお口の中がゴツゴツしてるんだよ?」
山添「ああ、まあ魚料理って食べ終わった後後味がすっきりしないですからね?」
ケイ「そんなとき何が欲しい?」
山添「…少し休憩したい?」
ケイ「顔はそこまでよくなくてもいいから、自分の話を聞いてくれるような女の子と話して心を休めたくない?」
山添「まあ、確かに。」
ケイ「ほら、私ってソルベでしょ?」
山添「言われてみればそう…かもしれないですね。」
ケイ「でしょ。」
山添「いやでも、よく考えたらソルベってただのお口直しですよね?そのあとにも何か出てくるんじゃないですか?」
ケイ「そうよ。その後に出てくるのがヴィヤンド。」
山添「ヴィヤンドって?」
ケイ「肉料理よ。」
山添「いやそれ結局最後肉食系女子に男持ってかれてますやん。」
ケイ「まあ結局、受け身なままじゃ、恋愛はうまくいかないってことね。」
山添「もうお席外させていただきます。」
2「どうも、ありがとうございました。」